愛を教えて ―番外編―
座り込んだ卓巳の上に乗った格好である。万里子は卓巳をお尻に敷いているようで、どうも居心地が悪い。

だが、卓巳のほうはやけに嬉しそうで、万里子を放そうとしない。


「もう、卓巳さんたら……」 


万里子は少し照れて頬を染めながら、今度は唇にスッと触れた。

次の瞬間――卓巳は万里子を押し倒していた。


「たっ、卓巳さん?」


上になった卓巳の髪から水滴が落ちてくる。万里子はそれが気になって、思わず、卓巳の髪に手を伸ばした。

だがそれは卓巳の目に、万里子から抱きつき、キスをねだる仕草に思えて……。


「万里子、愛してる!」


プールサイドの床に寝転がり、ふたりは初めてとも言うべき、唾液が絡むようなキスを交わした。

卓巳の本能がゴーサインを出し、万里子の薄い布切れの中に手を滑り込ませ――――。


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