愛を教えて ―番外編―
「じゃあ……ひょっとして香織さんも出来ちゃった婚、とか?」
なんとなく悔しくて雪音は尋ねるが、
「結婚して九ヶ月で産まれてるからよく言われるんだけど……ハネムーンベビーなのよ。でも、早く欲しかったから、どちらでもよかったの」
幸せいっぱいの笑顔に玉砕した感じだ。
朝美みたいに今でも独身で、つまみ食い気分でちょっかいを出されるのも面倒だが……。
こうまで見事に『別れた男に未練なし!』の態度を取られると、それはそれで残念な気持ちになるのはなぜだろう?
香織もそんな雪音の気配を察したのか、声を潜めて言った。
「ねえ、雪音さん。機転が利いて、女心に敏感で、金払いのいい男って若いうちは憧れるけど……。男性の価値は誠実さで決まると思うわ。嘘をつく男にだけは、気をつけなさいって娘に教えるつもりよ。なんと言っても、浮気は病気で一生治らないっていうもの。……頑張ってね」
よっぽど自信があるのか、香織はクスッと笑って雪音から離れていった。
なんとなく悔しくて雪音は尋ねるが、
「結婚して九ヶ月で産まれてるからよく言われるんだけど……ハネムーンベビーなのよ。でも、早く欲しかったから、どちらでもよかったの」
幸せいっぱいの笑顔に玉砕した感じだ。
朝美みたいに今でも独身で、つまみ食い気分でちょっかいを出されるのも面倒だが……。
こうまで見事に『別れた男に未練なし!』の態度を取られると、それはそれで残念な気持ちになるのはなぜだろう?
香織もそんな雪音の気配を察したのか、声を潜めて言った。
「ねえ、雪音さん。機転が利いて、女心に敏感で、金払いのいい男って若いうちは憧れるけど……。男性の価値は誠実さで決まると思うわ。嘘をつく男にだけは、気をつけなさいって娘に教えるつもりよ。なんと言っても、浮気は病気で一生治らないっていうもの。……頑張ってね」
よっぽど自信があるのか、香織はクスッと笑って雪音から離れていった。