愛を教えて ―番外編―
「最近はどこもカードで払えるし……それとも、何? どこで使ったか知られたら困るような場所、とか」
「さあ! そろそろオープニングセレモニーだぞ! では、社長、後で焼きそばをいただきに参ります」
宗は雪音の追求から逃れるためか、子供たちを連れてそそくさと体育館に向かう。
(ホント……この男と結婚したのって正解だったのかどうか、よくわかんない。次々、計画外に妊娠させられるし……)
「ほら、雪音ママ、早くおいで」
とはいえ、可愛い三姉妹と小さな王子様は家族に縁の薄い雪音にとって宝物だ。とりあえず、大きな王子様も。
(まあ、もともと男運は悪かったし……六年も持ってるんだから、上等よね)
「はーい! では、卓巳様、万里子様、仲良く焼いてくださいね。あ……焼くのはおもちじゃなくて、おそばなんで、お間違えなく」
「雪音さんっ!」
万里子の焦った声を聞きながら、雪音は家族のもとに駆け寄った。
雪音は知らない。
彼女の計画外が、宗にとって計算内であることを――。
「さあ! そろそろオープニングセレモニーだぞ! では、社長、後で焼きそばをいただきに参ります」
宗は雪音の追求から逃れるためか、子供たちを連れてそそくさと体育館に向かう。
(ホント……この男と結婚したのって正解だったのかどうか、よくわかんない。次々、計画外に妊娠させられるし……)
「ほら、雪音ママ、早くおいで」
とはいえ、可愛い三姉妹と小さな王子様は家族に縁の薄い雪音にとって宝物だ。とりあえず、大きな王子様も。
(まあ、もともと男運は悪かったし……六年も持ってるんだから、上等よね)
「はーい! では、卓巳様、万里子様、仲良く焼いてくださいね。あ……焼くのはおもちじゃなくて、おそばなんで、お間違えなく」
「雪音さんっ!」
万里子の焦った声を聞きながら、雪音は家族のもとに駆け寄った。
雪音は知らない。
彼女の計画外が、宗にとって計算内であることを――。