愛を教えて ―番外編―

(20)仲良きことは―美馬

「万里子さん! 今日は本当にありがとうございました」


愛実は万里子を見つけ駆け寄った。

そして瀬崎の妻、香織から聞いたことを思い出し、頭を下げる。


「ううん。わたしはなんにもしてないから。でも、パパが来てくれて、本当によかったわね」


香織から聞いたことを言おうかどうしようか迷う。だが、愛実は言葉にするのをやめた。万里子はきっとそんなことを気にする女性ではないだろう。


「今度、子供たちも一緒に、ご自宅まで遊びに行かせていただいても構いませんか?」


屈託のない笑顔で尋ねる愛実に、万里子も極上の笑顔を返した。


「ええ、もちろん!」


たくさんの笑顔が溢れる中、エコ・カーニバルは売上的にも大成功を納め、幕を閉じたのだった。


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