愛を教えて ―番外編―
万里子はバスタオルで前を隠している。水着を着ているにしても、あのビキニだ。もしここに男たちが入ってきたら、卓巳は万里子を抱えて飛び出すことになるだろう。
だが、卓巳の問いに万里子はクスッと笑った。
「いやだ、卓巳さん。わたしが男湯に入ってくると思いますか?」
「い、いや……」
「女将さんにお願いして、三十分だけ清掃中ということで貸し切りにしていただいたんです。その代わり、年末の使用人の慰安旅行はここにしてあげてくださいね」
万里子は茶目っ気たっぷりに、可愛く舌を出して笑顔を見せた。
(熊谷よりよっぽど機転が利くじゃないか!)
卓巳は思わず、万里子を秘書にしようかと思ったくらいだ。
しかし、その三秒後、卓巳の意識は真っ白になる。
万里子がバスタオルを外すと――なんと、全裸だ!
桜に負けないほど艶やかで華があり、そして素晴らしい曲線をしている。当然、幾度となく目にした裸体だが、今日はいつも以上に息を飲むほど神々しい。
初めての露天風呂……そこに万里子が立っているというだけで、卓巳の頬が緩んでくる。
万里子が湯船に入り、卓巳の隣に座ったとき、少し強い風が吹いた。
ふたりに頭上に桜吹雪が舞い散り……。それはまるで、ふたりの幸福を祝うフラワーシャワーのようだった。
だが、卓巳の問いに万里子はクスッと笑った。
「いやだ、卓巳さん。わたしが男湯に入ってくると思いますか?」
「い、いや……」
「女将さんにお願いして、三十分だけ清掃中ということで貸し切りにしていただいたんです。その代わり、年末の使用人の慰安旅行はここにしてあげてくださいね」
万里子は茶目っ気たっぷりに、可愛く舌を出して笑顔を見せた。
(熊谷よりよっぽど機転が利くじゃないか!)
卓巳は思わず、万里子を秘書にしようかと思ったくらいだ。
しかし、その三秒後、卓巳の意識は真っ白になる。
万里子がバスタオルを外すと――なんと、全裸だ!
桜に負けないほど艶やかで華があり、そして素晴らしい曲線をしている。当然、幾度となく目にした裸体だが、今日はいつも以上に息を飲むほど神々しい。
初めての露天風呂……そこに万里子が立っているというだけで、卓巳の頬が緩んでくる。
万里子が湯船に入り、卓巳の隣に座ったとき、少し強い風が吹いた。
ふたりに頭上に桜吹雪が舞い散り……。それはまるで、ふたりの幸福を祝うフラワーシャワーのようだった。