愛を教えて ―番外編―
初めての経験に舞い上がる卓巳に、万里子の喘ぎ声が聞こえてきた。


「卓巳さん……わたし……我慢できない」

「あ、ああ……僕もだ。いくよ……万里子」


卓巳が万里子に腰を押し当てた瞬間――。


「――卓巳さんっ!? 何を考えてるんですか? 熱くて、のぼせそうって言ってるのにっ!」


万里子の息が上がり、真っ赤になっている理由がわかり……


「ご、ごめん。じゃ、続きは洗い場で」

「こんなところでなんて……卓巳さんのエッチ! 変態!」

「万里子……万里子ぉぉぉ」


露天風呂に卓巳の叫び声が響き渡り……。


満開の桜は幸せなふたりを見て、いつまでもクスクスと笑っていた。




                    ~実践編につづく~


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