愛を教えて ―番外編―
最近ではDVDレコーダーしか使うことがないので、万里子はビデオデッキが懐かしいらしい。
ラベルのないテープが出てきたままの状態なので、それを指で押したりしている。案の定、テープはガチャッと大きな音を立て、再生をはじめた。
「あ、ごめんなさい。触ってしまって……でも、何のビデオだったのかしら?」
「さあ、なんだろうな。来客用に映画でも用意しているんじゃないのかな? ああ、ここにリモコンがある。――ちょっと待ちなさい」
卓巳は何も考えず、赤い電源ボタンを押した。
テレビの赤いランプがグリーンに変わり……室内に、スピーカーから流れた音が響き渡った。
『あっあっあっ、だめぇ、そこぉっ! やあーっ、あああーーっ!』
遅れて映った画面には、女子高生が上半身だけセーラー服を着て、中年男に跨り腰を振っていた。
ふたりとも言葉を失い、棒立ちになる。
……少しして、卓巳はハッと我に返った。
「だ、だれだ! こんな……こんな物を。まったく!」
ラベルのないテープが出てきたままの状態なので、それを指で押したりしている。案の定、テープはガチャッと大きな音を立て、再生をはじめた。
「あ、ごめんなさい。触ってしまって……でも、何のビデオだったのかしら?」
「さあ、なんだろうな。来客用に映画でも用意しているんじゃないのかな? ああ、ここにリモコンがある。――ちょっと待ちなさい」
卓巳は何も考えず、赤い電源ボタンを押した。
テレビの赤いランプがグリーンに変わり……室内に、スピーカーから流れた音が響き渡った。
『あっあっあっ、だめぇ、そこぉっ! やあーっ、あああーーっ!』
遅れて映った画面には、女子高生が上半身だけセーラー服を着て、中年男に跨り腰を振っていた。
ふたりとも言葉を失い、棒立ちになる。
……少しして、卓巳はハッと我に返った。
「だ、だれだ! こんな……こんな物を。まったく!」