愛を教えて ―番外編―
あれよあれよという間に、自称女子高生はスカートどころか下着も脱いで、カメラの前で“ひとりエッチ”を始めた。

かなり激しい言葉で中年男は罵るが、女子高生はそのまま続けている。


「卓巳さん……あまり、見ないでください」

「え?」


なぜか、万里子は上目づかいに卓巳を睨んでいる。


「彼女の……そういったところを、そんな食い入るように、ご覧にならないで」


唖然として見ていたのが、物欲しそうに見えたのかもしれない。万里子は女子高生にヤキモチを妬いたらしく、少しふくれている。


「何を言ってるんだ! 僕は、君のしか見たくないよ」

「やだ……卓巳さんの、エッチ……」


ふたりでベッドの上に寄り添うように座って見ていたが、リモコンを握ってないほうの手を万里子の腰の添わせる。

ピクッと万里子の身体が震え、卓巳は彼女の頬に口づけながら腕の中に抱きしめようとした。

そのとき、


「あ、卓巳さん!」


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