愛を教えて ―番外編―
「もうっ、卓巳さんたら。私以外の誰と試すつもりなんですか?」


バッと顔を上げた卓巳の鼻をチョンと突きながら、万里子が可愛らしく頬を膨らませて言った。


「その代わり、お仕事は無理をしない程度にして、ちゃんと夜は早く帰ってきてくださいね」

「あ、ああ、努力する」


卓巳の返事を聞き、万里子は心から安堵したように微笑んだ。


愛する女神の笑顔を見た途端、卓巳の身体に変化が起こる。


「あの……万里子。騎乗位は今度に回して、今からいつもどおりっていうのは……どうだろう?」

「でも、あの」

「いや、どうやら、“大丈夫”みたいなんだ」


すると、何が“大丈夫”なのか万里子にわかったらしい。


「……身体を起こさないなら、上も脱いでいいですか?」


小さな声で尋ねられ――。

ふたりは、とっても楽しいデートを続けたのである。




                             ~fin~


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