大事なモノ
裏にいたのは山城と


…………原田さん


ーーヤバっ!


原田さんの位置からあたしが見えそうだったからすぐに角に隠れる


聞いちゃいけない雰囲気なのに何故か声が良く聞こえる


「あ、あの…手紙見て、くれた?」


「あ、あぁ」


これを聞けばいくら鈍い人でも今どんな状況か分かる


告白


「あ、あの…ね。手紙に書いた事は…ほ、ホントでね…」


たどたどしく、消えそうな言葉を紡ぐ原田さん


「わ、私……幼稚園の頃、から…」


胸がだんだん痛くなる


ーーや、止めて…


「ずっと、好きでした。私と付き合って下さいっ!」






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