愛を教えて ―背徳の秘書―
(19)嘘の代償
「社長! 今のは……どういうことでしょうか?」
卓巳は同室の女性に気を配り、朝美を個室に移動させる。その上で、京佳が警察に、参考人として話を聞かれていることを伝えた。
「あのメイド……いえ、和田さんを線路にですって?」
朝美をはじめ、社員たちの顔色が変わる。
どう考えても嫉妬のあまり……では許されない行為だ。事実なら、殺人未遂で送検されるかもしれない。
「……その方は、亡くなったんですか?」
薫は瞳に影を宿し、声は震えていた。
「イヤ、無事だ。だが、警察で事情を話すより先に、宗と雪音くんにはこの病院に回るよう伝えた。どうやら、雪音くんが“本当に”足を挫いたらしいからな」
一ヶ所を強めて卓巳は発言する。
卓巳は同室の女性に気を配り、朝美を個室に移動させる。その上で、京佳が警察に、参考人として話を聞かれていることを伝えた。
「あのメイド……いえ、和田さんを線路にですって?」
朝美をはじめ、社員たちの顔色が変わる。
どう考えても嫉妬のあまり……では許されない行為だ。事実なら、殺人未遂で送検されるかもしれない。
「……その方は、亡くなったんですか?」
薫は瞳に影を宿し、声は震えていた。
「イヤ、無事だ。だが、警察で事情を話すより先に、宗と雪音くんにはこの病院に回るよう伝えた。どうやら、雪音くんが“本当に”足を挫いたらしいからな」
一ヶ所を強めて卓巳は発言する。