愛を教えて ―背徳の秘書―
「宗さん……いったいどんな振り方をしたんですか?」
「私もさっきから聞いてるんですけど、白を切って答えてくれないんです」
「いえ……ですから」
警察にも同じ質問をされた。
知っているか? と聞かれたら、『イエス』である。
本社の受付嬢なら見覚えがあって然るべきだ。だが、どういう関係か? と言われても……宗には全く身に覚えのないことだった。
この点は朝美の想像どおりで、宗は入社間もない社員に手を出すような真似は一切しない。
受付と言えば……。
たしかに二年ほど関係のあった女性はいた。だが、昨年末に彼女は本命の海外赴任に合わせて、結婚退職したはずである。
その女性に迷惑をかけるので、おおやけには口にできないが……。
まさかそのことが関係しているとは、このときの宗に気づくはずもない。
そのことを説明しているのだが、雪音は全く信用してくれない。
「私もさっきから聞いてるんですけど、白を切って答えてくれないんです」
「いえ……ですから」
警察にも同じ質問をされた。
知っているか? と聞かれたら、『イエス』である。
本社の受付嬢なら見覚えがあって然るべきだ。だが、どういう関係か? と言われても……宗には全く身に覚えのないことだった。
この点は朝美の想像どおりで、宗は入社間もない社員に手を出すような真似は一切しない。
受付と言えば……。
たしかに二年ほど関係のあった女性はいた。だが、昨年末に彼女は本命の海外赴任に合わせて、結婚退職したはずである。
その女性に迷惑をかけるので、おおやけには口にできないが……。
まさかそのことが関係しているとは、このときの宗に気づくはずもない。
そのことを説明しているのだが、雪音は全く信用してくれない。