大嫌いだから、ね? ③

 光って、呼び捨てにしたよね。

 光くんも、おまえって・・・。

 どういうこと、二人は知り合い? 

 しかも、呼び捨てにするほど親しいの?

 ずきっと、針で刺されたみたいに、胸がいたんだ。




「なんで、おまえが、陽菜を呼び出したりするんだよ、未来(ミライ)。

 なにたくらんでるんだよ」



 光くんが私を背中にかばうように前に出て、彼女、未来を睨んだ。

 

「たくらんでるなんて、ずいぶんないいようだね。

 私はただ単に、福田さんに会って、話してみたかっただけだよ」

「なんで!」

「どんな人物なのかしりたかったのよ、光が好きな相手がね」

「お前には、関係ない」

「あるわよ、大好きな光のことだし、十分ね。

 私には知る権利あるよ」



 大好きな、光?



「ない。誤解を招くようないいかたすんなっ!」

「うるさいなぁ、光っ! どいてよ、まだ、話の途中だったのに」


 
 光くんをぐいっと押しのけるようにして、彼女は私の前にきた。








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