大嫌いだから、ね? ③
「あなたが噂とは違う人物ってことは少しはなしただけでも、よくわかった。
人物的には合格、でも」
「でも?」
ものすごく真剣な目をして、未来がいった。
「単刀直入に言って、あなたは誰が好きなの?
光? 長岡和也? まさか、要? それとも、いきなり出てきた斉木くんかな?」
「え、えええっ???」
おもわず、うろたえてしまう。
な、なんで、そんなこといきなり、聞かれるの?
ひ、光くんをがいるのに。
私は思わず、助けを求めるように彼を見上げた。
でも、光くんも急に真剣な顔をして、私を見た。
「そうだ、陽菜。おれも、聞きたいことあって、いてもたってもいられなくて、きたんだった。
どういうこと?
携帯越しに聞こえたんだ。陽菜、言ってたよな。
朝、長岡のことが・・・好きだって」
「えっ? ええっ! それは」
それは友達としてであって、でも、なんで、知ってるの?
そういえば。
私ははっとした。
あのとき、佐藤くんが携帯もってた。まさか、光くんに、通じていたの?