大嫌いだから、ね? ③
髪の毛にひっついた葉っぱをとりつつも、佐藤くんは、光くんと、未来さんを交互に見ている。
「福田さんを呼び出したのって、海老原さんだったわけ?
なんで」
「なんでって? かわいい光の好きな子のこと知りたかったから」
「かわいい? こいつのどこがぁ!?」
佐藤くんがびしっと、光くんを指さしながら、いった。
光くんの頬がびくっと震えた。
「かわいいっていうのは否定OKだが…お前、佐藤、どういうことだよ。
ちゃんと陽菜の周りまもっとけって頼んでたのに、斉木が陽菜に告白したって、おまえ、ぜんぜん、役立たず!」
「役立たずって失礼な。ていうか、あんな、人前で告白する恥ずかしいやつ、どうやって、どうしろっていうわけ?
ま、もっとも、速攻振られていたけど」
「そうそう、見ものだったわよ。あ、でも、あきらめないって叫んでたねぇ」
楽しそうに、海老原(?)未来さんがいった。
もう・・・どういうこと・・・わけわからない。
わけわかんない。