大嫌いだから、ね? ③

 なんだか熱はもう微熱しかないのに・・・くらくらしてきた。

 学校に行くのが・・・というか、生徒会室にいくのがちょっと怖いような気がしてきた。

 でも、今考えても仕方がない。



「・・・はぁ・・・気を取り直して・・・」



 メールを見ていく。友達からのお見舞いメールがつづいて・・・そして、ものすごくかわいらしいイラストのデコメが佐藤くんからきていて・・・そして、一番、あったらいいなと思っていたメールを見つけて、思わず、うれしくて自然と笑顔になった。

 それは、とてもシンプルで・・・短かった。



 ---熱大丈夫か。心配だ。うつしてごめん。海老原。



 簡潔で、短いけど・・・でも・・・一番、うれしかった。

 


「・・・光くんにうつされたとは限らないのに」




 メールをつづけて開いていくと、光くんからは必ず、一日一つ、あった。

 送られてきているのは、だいたい正午。学校でいうと昼休みの時刻。

 

 ---具合はどう? おれはなおったみたいだ。 海老原



 ---早く良くなれ。会いたい。海老原。



「・・・うん、会いたいよ」



 思わずつぶやいてた。

 ぎゅっと携帯を握りしめる。

 

 光くんが風邪で休んでいたり、私がこうして休んでいて・・・会えない日々が続いていて・・・なんだか、会いたいと・・・切実に思った。

 光くんと一緒にいるのが・・・どうしてだろう・・・。



 とても当たり前で・・・心地のいい時間になっているの。

 
 
 

 






 





 

< 121 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop