大嫌いだから、ね? ③
「ごめんなさい・・・私・・・。せっかく電話してくれたのに・・・なんだか、変なの。
・・・感情がもやもや?しているっていうか・・・。
ふだん・・・風邪ひいちゃったりして、寝込んだりしないから・・・久しぶりで・・・脳みそ変になっちゃったみたい…。
ちょっとからかわれたくらいで・・・怒るなんて、小さな子供みたい・・・」
「陽菜・・・」
「私・・・私ね、もしかしたら、光くんから電話来るかもしれないって、ほんとはずっと待ってたの。
・・・だから、電話をくれてありがとう。
うれしかった」
普段なら恥ずかしさとためらいで、口に上らすことができないような言葉が素直に、心に浮かんだまま出てきた。
「おれも、陽菜の声がきけてうれしい。
だから、つい調子にのって、からかって、爆笑したりして、ごめん」
「ううん、それはもういいの」
「陽菜、おれ、がんばるから」
「え?」
いきなり、なにをがんばるの?
わけがわからず、ききかえしてしまう。
「がんばるって、光くん?」