大嫌いだから、ね? ③
2
大丈夫かな?
かなり、きつそうだったし、熱・・・とても、高いのかな?
気になって仕方なくて、授業中もそのことばかり考えていた。
休み時間が待ち遠しくて、落ち着かなかった。
光くんのことが、心配でたまらない。
でも、お互いの教室は遠くて、保健室はさらに遠かった。
だから、四時間目の授業の終了のチャイムが鳴り響いたときは、思わず、安堵して、すぐに席をたった。
やっと、光くんのところにいける。
「どこいくの、陽菜? お昼は?」
気がついた親友の理佳が、声をかけてきた。
私は足早に教室の入り口に向かいながら、言葉を返した。
「ごめんね。先に食べてて、ちょっと、七組にいってくる」
「七組? なんで?」
理佳が首をかしげる。ちなみに、私は一組で、光くんが七組。
「あとで、話すね」
「ちょ、陽菜」
私は教室の外に飛び出した。
人の間をすり抜けるように、歩く。
渡り廊下を挟んだ隣の校舎が、光くんのクラスの七組だ。