大嫌いだから、ね? ③
うじうじと・・・携帯を握り締めていた私はいきなり、それが振動し始めたので・・・文字通り、飛び上がるほどびっくりした。
ラグを敷いた床に、携帯を落としてしまう。
「び、びっくりした・・・」
つぶやいて、まだ振動している携帯を拾い上げた。
ディスプレイに目をおとして、さらに驚いた。
そこには、登録したばかりの名前・・・
海老原光---って、記されていた。
「え、あ、な、どうして!?」
混乱しつつも、着信が留守番電話に変わってしまう前に、慌てて、出る。
「あ・・・、えっと、福田です」
なんていえばいいのか、わからなかったので、とりあえず、名乗ってみた。