大嫌いだから、ね? ③
「うそだ、そんな友達好き発言なんて、信じない」
「うわ、うわ、福田さんが、同時に二人に告白されてる、海老原に報告だ!」
斉木くんと、佐藤くんの声が遠くに聞こえたけど、私は長岡くんに告げた。
「ううん、嫌じゃないよ。長岡くんはね、私に初めてできた、大事な男友達だよ。友達だっていう意味なら」
少し、ためらいがあったけど、言葉をつづけた。
「私も、長岡くんのことが好きだよ」
まさか・・・その声が、彼に届いているなんて、思いもしなかったけれど・・・。