大嫌いだから、ね? ③
「みんな、なんだかんだいっても・・・女なんだねぇ・・・」



 感慨深げにつぶやいた理佳に私は思わず、突っ込まずにはいられなかった。



「あのね、理佳・・・なによ。そのセリフ」

「だってね、女子ばかりで育って・・・創立100年を超える名門女学校の生徒・・・箱入りのお嬢様がわりと多いじゃない?

 でもね、やっぱり中身は女。しかも、年ごろ。

 身近に男がやってきたとなれば、お近づきになりたいんだ・・・やっぱり。

 あ・・・でも、こんな意見もあるんだね」



 言いながら、理佳が手を止めたページには



 男子となんて、交流する必要なし。女子部と男子部で明確に分けてもらいたい。



 と意見が記されていた。

 ・・・大半は男子との交流を深めるのは大賛成だったんだけど、やはり、一部そういう意見もあって・・・、行事を推進しなければいけない身としては少々頭が痛くなるところだ。

 

「そうなのよね、そういう子もいるから・・・あまり、過激な案はだせないよね」

「そうね、男子を囲むお茶会くらいはいいけど・・・合コン・・・それに、なんだこりゃ。女子全員が鬼になって・・・男子を追いかける鬼ごっこ・・・。

 だれ、こんなのかんがえるのは」

「うん・・・そうだね」



 その他、さまざまな意見がメモ帳には記されていた。

 



 


 

 
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