恋の魔法。
「っだぁー!
そーゆーわけで
これやるよ!!///」
「!!
これ…」
ヨシが好きだった
スーパーマン…。
「なんかお前
それ見てたから。
てかっ!
別にあれだし!
和太鼓が混んでて
暇だったから
取ってみただけだし!!///」
「ありがとう…」
純粋に嬉しかった。
ヨシの面影を
人形に重ねて、
ギュッと握った。
視線を感じて
顔を上げると、
ポカンとしてる神田咲哉。
「…なによ」
「いや、ナンパの時は
お礼言わなかったのに
こんなんでお礼
言ってもらえんだと思って。
そんなにそのちょいブサが
好きなのか」
「べ、別にあたしの
趣味じゃないから!」
からかわれたと思い
挑戦的に見上げると、
思いがけず優しい瞳に出会い
ドキッとする。
ポン
「大事にしろよ?」
ポンポン、ともう一度
頭を撫でられた。
神田咲哉…。
こいつは変人だけど、
見た目ほど
不良でもバカでも
ないのかもしれない。