お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
二人も多分帰り道だろう。
方向はもちろん同じなわけだし、会ったとしても珍しくない。
けど
このタイミングの悪さは何!?!?
「もう、萌ったらすごい探したんだよー!」
「ご、ごめん……。」
ミサトさんはあたしと恭ちゃんの間に起こっていた状況には気づいていないみたいだ。
「…………。」
桐生はあたしと恭ちゃんのことを一瞬見たけれどすぐにそっぽを向いてしまった。
ズキンと心が痛む。
沈黙よりも気まずい雰囲気が流れる。
「ああ、ごめん。俺が来栖に話があったんだ。」
「何の話い~?」
「ん、内緒。」