お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

消えそうなくらい小さな声で呟いた。


はずだったのに…





「俺は嫌いじゃねえよ。」


聞きなれたはずのその声は静かにそう言った。




……え



顔を上げるとさっきまで前を向いていたはずの桐生と目が合った。


切なそうなその視線は強くまっすぐにあたしを捕える。


想像もしていなかったその姿にドキンーと胸が高鳴った。

< 173 / 424 >

この作品をシェア

pagetop