お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

恭ちゃんはゆっくりと手を取ってあたしを立ち上がらせてくれた。


「ありがとう…。」


「気をつけろよ。桐生のことで疲れてるとは思うけどさ。」


「うん、なんか迷惑かけてごめんね。」


あたしが謝ると恭ちゃんは「迷惑じゃないよ。」と笑ってくれた。


つられてあたしも微笑み返す。



「おい、恭史郎!何やってんだよ!」


教室の入口の方から恭ちゃんを呼ぶ声がする。


「あ、引きとめてごめんっ!早く行かないとっ!!」


慌ててあたしもドアの方を振り返ると


そこには…


………あ。


不機嫌MAXな表情の…桐生の姿。

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