お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

――――・・・

玄関に行くと既に桐生は到着していたみたいで腕を組んで壁に寄っかかっていた。


でもあたしの姿を見つけるなり「よお。」と軽く右手を上げた。


「桐生っ…!!」


彼の前に到着したときには走ってきたせいか息が既にゼィハァしていて膝に手をつきながら息を整えるのはやっとだった。


5分も走ってないのに…。

どんだけ体力ないんだあたし…。


でも桐生の話が気になって「どう…したの…っ?」と乱れた息のまま問いかけた。


桐生は「そんな大したことじゃねえよ。」と苦笑いしながら壁から体を起こす。


そしてあたしの正面に立つと突然左手をギュッと握ってきた。


…んんん?

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