お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

自然と肩に回された手にドキドキしつつも安心感を覚える自分がいた。


夕日に照らされた街の向こうの海は水平線に近づくにつれ赤くきらきらと輝いている。


「すげーな…。」


不意にポツリと呟いた桐生を見上げると夕焼けのせいか頬が赤く染まっている。


夕日に反射した桐生の瞳のオレンジ色がすごく綺麗であたしは言葉を失ってしまうくらい見とれてしまっていた。


なくなった会話と共に静まりかえる空気、地面には肩を寄せた二つの影がのびていた。


なんとなく切ないこの空気に飲み込まれそうになってあたしは桐生の片手を両手で握りしめる。


「あのさ…。」


それを感じたのか桐生が口を開いた。

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