お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

「すごく…優しくしていただいています」


怖い…

目を合わせることもできない。


「ふーん、ガキの恋愛ごっこなんてすぐ飽きるだろうにな」


クスッと笑いながら旦那様が手を伸ばしてくる。


頬に触れた瞬間、体がビクンと震えた。


「婚約者を放棄してまでこんな小娘のどこがいいんだろうか…」


「…っ」


嫌味だとわかっていてもこれは事実…


言い返せる言葉なんて何もない。


将来を考えれば…今どうしなきゃいけないかなんて答えは一目瞭然。


好きだという気持ちだけじゃどうにもならない世界だもの…。

< 250 / 424 >

この作品をシェア

pagetop