お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

「まあ留学すれば今がどれだけ馬鹿げているか気づくだろうけどな」


「留…学…」


もしかしてその話をするために帰ってきたのかな…


あたしが桐生を引きとめたせいで話がこじれてるのかもしれない…。


ズキンと心の奥が痛む。


「まあ今は少々渋ってるみたいだが…」


そう言いかけて旦那様は怪しく目を光らせる。


「それも全て時間の問題だ。桐生は必ず留学する。だからお前も覚悟を決めてこの関係にケリをつけるんだな」


「……」


旦那様の言葉は確信のような自信に満ち溢れているように聞こえた。


旦那様は目的のためなら手段は選ばない…そういう人だ。


どうしよう…


今のあたし達にはすぐ先の未来を願うことさえできない気がした。

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