お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

今の…あたしの気持ち…


「実際さ…、桐生の抱えてるものは俺らが想像しているよりずっとずっと大きいよ」


「うん…」


恭ちゃんの言う通り…


桐生の背負っているもの、それはあたしなんかには到底わかるはずがない。


「昔から桐生は一ノ宮当主に言われたとおりになんだってやってきた」


「うん」


「桐生は何もかも完璧にできるように見えて実はすごい努力してる」


「うん…」


「そうやってさ、財閥の当主になるためだけに生きてきた桐生が…家のための大事な婚約や留学を捨ててまで守りたかったものって何だと思う?」

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