お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
「…」
恭ちゃんは笑った。
「今度の今度こそ俺はあいつのこと本気で殴ってやりたいと思った」
「でもっ」
「あいつにも事情があるとかそんなの知らない。俺の好きな奴を傷つけたこと、俺は許したくない」
恭ちゃん…
あたしのために怒ってくれるのはうれしいけど。
桐生と恭ちゃんが喧嘩してるのはやっぱり嫌だよ!!
どう伝えたらいいのかわからなくて迷っていたら突然恭ちゃんがあたしの手を掴む。
「だから…、俺と一緒に来てくれない?それで俺はあいつに言ってやる。俺が萌を幸せにするって」
そう言って恭ちゃんはあたしの手を取ったまま歩き出した。
…えっ?
そんな、いきなり。
「ちょ、ちょっと」
だめだよっ…!!
そう叫ぼうとしたら恭ちゃんが振り返った。
「好きだよ、萌。もう絶対に泣かせたりしない」
それは二度目の告白だった。