お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
「こんな時にそんな格好でなにやってんだよ…」
「それは…、桐生に話したいことがあったから」
「話したいこと…?」
真剣に俺を見つめる瞳が大きく揺れた。
――――・・・
「桐生の奴、どこいったんだ」
パーティーの会場中を探しても桐生の姿は見当たらない。
恭ちゃんに手を引かれただただ歩きまわっていた。
「もしかしてあいつ、部屋に戻ってんのか」
桐生…
今は顔を見るのも怖い。
ただ、桐生の部屋の方向に歩きだす恭ちゃんを見つめていた。
恭ちゃんは手をしっかり握って離してくれない。
あたし達は
どうなってしまうの…?
広い屋敷でも桐生の部屋まではすぐについてしまった。
バタン!!
「桐生!!!」
考える暇もなく恭ちゃんが扉を開けた。
「恭史郎っ…なんだよいきなりっ」
奥から大好きなあの声が聞こえてきた。
あたし達を隔てていた扉がオープンになる。
…え?