お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
これは…
目の前が真っ白になる。
心も体も全く機能しない…
そこには…
自らの目を疑いたくなるような景色があった。
ベットの上に座る桐生の首元に抱きつくミサトの姿。
驚いた表情であたしを見つめる二人…。
「お前ら何…して」
恭ちゃんが呟いたと同時に
カチャーン
桐生の手から何かが落ちた。
シルバーに光る小さな物体が床でくるくると回る。
やがて静かになったそれは
指輪だった。
「も、萌!!これはっ」
ミサトが喋りだす。
でも、そんな言葉はもう聞こえなかった。
ただ、涙が頬を伝っていく。
桐生…