お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

荒々しい声が響き渡る。


親友なはずの二人が…


なんでこんなことになっちゃうの。


「萌がどんなにお前のことを思ってたのかお前わかってんのか!!」


「わかってるに決まってんだろ」


「じゃあなんでそんな態度が取れんだよ!!!」


恭ちゃんが桐生に掴みかかり、その反動で二人は近くの棚に突っ込む。


ガシャーン!!!


棚の中のものが床に散らばる。


「…そうするしかないからだろ」


自らを嘲笑うような桐生の声。


「何、家の事情とかいうわけ…?」


「…ああ」


「あんだけ婚約パーティーの時に周りに迷惑かけといて、今更何言ってんだよ。人のこと馬鹿にするのも大概にしろよ!!!」


桐生の襟を引っ張りながら恭ちゃんが叫んだ。

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