お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
桐生は氷のような視線で恭ちゃんを睨みつける。
「…何も言うことはねえよ」
「お前は萌のこと好きなんじゃないのか」
恭ちゃんが続ける。
ドキン…
その言葉に大きく胸が高鳴った。
好きでいてほしい
なんて心の奥の声があたしをこんなに動揺させる。
「好きなら離れたりしないよ」
冷たい笑いの裏で、桐生は静かにそう言った。
ズキンと心の奥が痛む。
「もう疲れたんだよ。別れるときはいろいろあったけど離れてみたら意外と平気だし。その程度の存在だったってこと」
淡々と続ける桐生。
「だから今更こんなに色々言われて正直うざいんだけど」