お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
「え…?」
どうしてそんなことを言うの…
信じられないような言葉なのに恭ちゃんは確信を持っているかのように落ち着いていた。
「大好きって、今あたしは二度と目の前に現れないでって言われたんだよ」
ありえない、
と恭ちゃんの言葉を否定してみせる。
少しのことですら期待したくなるから。
無理にでも自分に言い聞かせる。
「…本当にそう思う?」
クスッと笑って恭ちゃんは指輪を目の前に持ってくる。
「…?」
なに…
「ちょっと、手貸して」
恭ちゃんはあたしの手を取ると指輪を左手の薬指に通していく。