お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
笑って言ったらミサトは泣きだしてしまった。
「だったらそう言えばいいじゃん。そうすれば萌は桐生のことをずっと待ってると思うよ!!」
「それはできないよ」
「なんで、なんで自分ばっか悪者になろうとするのよ!!本気で嫌われちゃうよ」
ミサトが泣き叫んで俺の服を掴む。
俺は無言でその手を制した。
「お前の言うとおり、事実を伝えたら萌は俺のことを待っててくれると思う」
「なら…」
「でもそれじゃだめなんだよ!!」
情けないけど少しだけ、声が震えた。
「待っててもらったって結局親父も財閥も永遠に俺について回る運命だ。俺自身全部捨てたっていいけどそれであいつの家族が、あいつが路頭に迷う」
「…」
「そんなの俺は嫌なんだよ。俺はどんなことをしてでもあいつを守りたい。たとえあいつに嫌われたとしても」
「桐生…」