お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
* 愛しくてどうしようもない君へ
――――・・・
「次のニューヨーク行きの便は…」
アナウンスが流れると人々が列をなして搭乗口へと並ぶ。
せわしない人々の様子を俺は横目で眺めていた。
午後1時の空港。
スーツに黒のトレンチコート
右手には大型のトランク。
俺が日本を離れる瞬間が刻々と迫ってくる。
「たまには連絡くらいしてよね!」
ミサトにバシバシと肩を叩かれる。
「さあどうしようかな」
「はぁ~!?それが元婚約者に言う言葉か~?」
昨日のことが嘘だったかのようにいつも通りの光景。
財閥の関係者や学校の友達とか意外に見送りに来てくれた人は多い。