お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~

そう言ってわざとらしくVサインをつくって見せる恭史郎。


「お前…、昨日のことを忘れたのか?」


「忘れるわけないだろ」


「じゃあ、なんで」


動揺してはいけない、


興味ないように見せかけながら問いかける。


「さあ、なんでだろうね?」


クスッと恭史郎は笑った。


こいつはどういうつもりなんだ。


「………」


沈黙が流れる。


目を反らさずにただ睨み合う。


「そんな警戒するなよ」


いつものような笑顔で恭史郎は言った。


「ただ、届けたいものがあって来たんだよ」


「届けたいもの…?」


ヒュッ


恭史郎が何かを投げてくる。


「な…に」


パシッ…


肩の上あたりの位置で片手でそれを掴んだ。

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