お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
――――・・・
ゴオォという騒音と共に
飛行機が遠くに飛び立っていく様子が外に見えたんだ。
それはやがて小さくなって、雲の向こうに消えていった。
それは穏やかな昼下がりの時間のこと。
さよなら、桐生
ほんの少しだけ涙で視界が霞んだー…
これでいいって思っていたんだ。
いつかみんな幸せになれると信じていたんだ。
悲しい運命の歯車が回り始めていたというのに。
ほんの数時間後に待ちうける事件なんて想像することさえできなかったんだー…