お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
きゃっきゃとはしゃぐ萌の笑顔を見て可愛いとか思ってる俺もどうかと思うけど…
とりあえず主人にこんな態度をとるメイドは許されないよな?
飴と鞭はうまく使い分けろっていうけど
今回に必要なのは鞭の方だ。
俺がSだからとかじゃなくて…
主人としてメイドを教育するからってことだから勘違いするなよ?
そのままニコニコしながら俺を見ている萌の手を取った。
「…桐生?」
突然のことだからきょとんとした目で俺を見つめる萌。
そんな可愛い顔したって許してやらない。
「…主人にいたずらする悪い手はこの手か?」
わざとらしくニコリと微笑む。
「…え?」
少しだけ萌の表情に影が見える。
今更気づいても遅いから。
「そういう悪い手にはちゃんとお仕置きしないとな」
そう言って白くて細い指に口づけた。