大人の世界

2




「キュウキ」のアパートにつくと、 私一人下ろしてもらい、 先生とゆきみに別れを告げた



「大丈夫か?」 先生が言う

「うん!大丈夫」


「ゆっくり楽しんで来てね」 ゆきみが言う

「うん!わかった!」

「じゃ!」

そういうと、車は去って行った・・・




私は高鳴る胸を押さえて、 髪を手で直して、 深呼吸した・・・

「フゥ・・・」


階段を上がる・・・ 待ちわびてた時間・・・!




コツコツ、コツコツ・・・

ここを歩くのは、今日二度目・・・

だけどさっき来た時には、これほどの緊張 感も、高揚感もなかった・・・




恋をするって、一瞬で出来るんだ・・・

そう、思った・・・




ドアの前に立ち、チャイムを鳴らした

ピンポーン・・・




ガチャ・・・


「はあい・・・ゆかちゃん?どうぞ」

分かってたかのようにすぐ開いて、すんな り、そう言った・・・



「おじゃまします・・・」

そい言って、当たり前のように、部屋に入 った・・・



部屋に入った時には、もう分かってた・・・

「男の部屋に入る」 とは、どうゆうことなのか・・・



カチャ。


「キュウキ」が鍵をかけた――――













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