大人の世界

3




肌寒くなった頃・・・、

だんだん、「キュウキ」さんからの連絡が、 徐々に、減っていった・・・


最初は、週に1度くらいだった「キュウキ」 からのベルが・・・

2週間に、1度・・・

3週間に、1度・・・、


月に、1度・・・・・



それでも、待っていた私・・・

だけど、



毎日、毎日・・・、

「キュウキ」さんの、ことばかり・・・

愛しさがつのる・・・

会いたさが、つのる・・・




我慢しきれずに、

車を、野々市に走らせた・・・


そんなことが、

何回も続くようになった・・・


私が行けば、

それなりに、「キュウキ」も、会ってはくれ ていた・・・






そして、その日―――

野々市に行くと、「キュウキ」の部屋は真っ 暗で、 私は、アパート向かいにある、駐

車場で、 車を停めて待っていた


しばらくして、「キュウキ」が車で帰って来 るのが見えて、 駆け寄った

「・・・なに?どしたん?・・・。待っとったん? 」

「うん!・・・ダメやった?」



「・・・・・・・・・」

「・・・ダメじゃないけど・・・。ま、入れや」



怪訝そうだった・・・





だけど、

それよりも、もう・・・

「会いたさ」のが、上回り、

我慢が出来なくなっていた・・・


だから、

どんな態度でも、いい・・・

そう、思ってたんだ・・・











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