君とタイムトラベル☆~過去からの手紙~
声がワントーン高くなる。
これも、ある意味あたしが彼女を嫌う一つの理由かもしれない。
「何?」
「この前かしてくれたノート本当にありがとう、分かりやすかったし..」
「あぁいいよ」
拓登が大して興味もなさそうに小西さんと話している。
あの表情はよく分かる。
早く終わらせて欲しいと思ってる時の顔だ。
「それでね、今度古文の宿題があるじゃない?..それで..」
二人のやり取りを黙って見ていたからか、拓登があたしの方に視線を向けた。
久しぶり、に目が合った気がする。
この学校に入学しても、一度も目を合わせてくれなかったから。
でも..合っていた視線はすぐにそらされ、
「いいよ、今度一緒にしようか」
さっきとは違って明るい顔で答える。