君とタイムトラベル☆~過去からの手紙~
今度はあたしが慌てて沙穂の手を引っ張るけれど。どうやらそれは遅かったらしく..
「何」
拓登が周りの目を気にしながらこちらにやってきた。
うわ、こんな近くにいるの、久しぶりだ..
「あのね、未華が見て欲しいものがあるんだって」
そう言うとポンっとあたしの肩を叩いて前に出す。つまづきそうになったあたしを拓登が支えてくれた。
「あ、りがとう」
「...別に。それよりも何か用事?俺、これから小林さんと用事があるんだけど」
いつから“僕”から“俺”に変わったんだろう。
あたしの知らない所で拓登が大人になった気がして
少しだけ胸が傷んだ。
「あ、っと、えっと..その...」