君とタイムトラベル☆~過去からの手紙~
「拓登でも、分からない事があるの?」
あたしの質問が意外だったのか、何なのか良く分からないけれど、拓登は一度驚くような顔をしてから続けた。
「大体は分かってる。でも確証は持てない。江戸時代でも初期と後期では違いすぎる。
王麗さんもそれは知ってるだろ?」
言われて気が付いた。
江戸時代は300年近くも続いた時代だ。しかも後半は動乱があったり、同じ国内にも関わらず戦もあたりと、かなり変わっている。
拓登の、言う通り。
だったら
「その時代が分かったら教えてくれる?あたし、行きたい、江戸時代に」
まっすぐ拓登を見つめて言った。
それなのに拓登はあたしから視線を逸らすと言いにくそうに口を開いた。
「王麗さん、それは出来ない」