君とタイムトラベル☆~過去からの手紙~
まぁ、この時代はそうだろうな。
でもあたしの時代まであるという事は、ご先祖様が何とかして守ったんだろう。
「ところで、そいつ、何処で見付けたんだ?」
突然指を差された。その差した先は硯箱で、あたしは畳の上にそれを置かせてもらい、
蓋を開けた。
拓登もいない今、頼りになるのはこの人だけだ。
「すみません、実はこの手紙を読んで欲しいんです!」
くしゃくしゃに丸められた紙達をよけながら一通綺麗に折りたたまれた手紙を差し出す。
「俺が読んでもいいのか?」
「はい」
頷くと左吉さんは目で追うように読み始めた。
短い文章だからか、すぐに読み終わって手紙を綺麗にたたみ直す。
「残念ながらこいつぁ俺が知ってるもんじゃねぇな」