イケメン殿様と平凡少女







――――…








あれから3日後。





あたしはトマトに
水をやり終え、
縁側でぼんやりと
座っていた。











そういえばあたし、
いつ帰れるんだろう…。







殿と会えなくなった途端
そんなことを
考えるようになった。





逆にいえば、
殿が隣にいた時は
元の時代に帰ることなど
気にしていなかったんだ。







最近のあたしの生活は
殿一色だった…。














ゴロリと縁側に寝転がる。







そういえばここに来た
ばかりの頃ここで
殿に押し倒されたみたいに
なったっけな…。





あたしは恥ずかしくて
殿を追い返したけど
殿はそれを勘違いしてたっけ。











目をつぶって殿を
思い浮かべていたら
静かな足音が聞こえた。











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