イケメン殿様と平凡少女
「あ…モスケー」
「おう」
「畑はいいの?」
「………」
あたしの問いかけは
きれいに無視して
どかっと座る。
「お前最近ちゃんと
寝れてんのかよ」
「んー?
そういえば今
ちょっと眠いかなー…
あったかいからかな~」
昼前の縁側は
ポカポカしてて
きもちいい。
うつらうつらと
し始めた時周りの空気が
ざわっと動いた。
「気になって
寝れてねーくせに…」
驚いて目を見開く。
数センチ先にある
モスケの顔が
何か呟いていた。
あたしの手を押さえつける
力は強い。
あとほんのちょっとで
モスケの体重が
ずっしりとかかってきそう。
モスケが
いつもと違う。