セカンド・サラン~年下君に恋して~
20章 指輪
私も、タクミのお墓に行くのは、

久しぶりだった。

両親によって、手入れされてるのが、

よくわかった。

ジョンフンは、持って来た白い花を

お墓に供えると、

手を合わせた。

そして、

今度は声に出して言った。

「タクミさん。愛さんのこと、もう心配しないでください。

 彼女のこと、まだまだタクミさんほど分かってないけど、

 僕が守ります。だから、まかせてください。お願いします。」

私は、ひとり勝手にタクミにバイバイした自分を恥じた。

ジョンフンの言葉。

うれしかった。

そして、薬指に指輪。

この間、私が置いていったものとは、違った。

「ジョンフン、これ・・・」

「うん。こんどこそ本物。だから僕にも。」

指輪と左手を差し出した。

私は、ジョンフンのやわらかい手を握った。

そして、指輪をはめた。



 
< 152 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop